一、材料 県産木材95%以上使用、
「新月伐採」

 木材は地場産材にこだわり、95%以上は新潟県産材を使用し、床材などは県産又は国産無垢材を使用しています。木材は建てる場所の50㎞圏内が地域風土に合って良いといわれており、地場の材料を使用することは建物を長持ちさせるために大切なことだからです。

 また「新月伐採」という12月の新月に伐採し、そのまま木に枝をつけたまま葉を枯らし、翌年の8月・9月に山から出す伐採方法を行っています。これにより虫がつきにくく、色艶が良く、狂い難い材料が提供できます。

二、墨付・刻み

 柱、梁等を全て現し、構造がそのまま意匠となる造りをしています。それには、一本、一本の木と対話しながら適材適所、クセを読み、墨を付け、刻む。木の持ち味を最大限生かすには、大工による手刻みがどうしても必要です。

またその為に日々、道具の刃を研ぎ、木と向き合う準備をしています。

三、道具 マサカリとチョウナ

 刻みでは様々な道具を使いますが、中でも曲がり木を加工するためのマサカリとチョウナが斑鳩建築の特徴です。

マサカリで荒削り、形を整え、チョウナによって、木に表情を出す。大工が一本に何千発とマサカリ・チョウナで殴ることによって、曲って使いづらい木が個性溢れる材料となります。